2006-04-20
_ [本] ダ・ヴィンチ・コード
普段この手の流行物はほとんど読まないのだが、文庫版を貰ってしまったので読んだ。ミステリというよりは巻き込まれ型薀蓄サスペンスという感じ。謎が謎を呼ぶわんこパズルがテンポ良く書かれていて、引き込む力はなかなかのもの。いくつかの謎については解けるちょっと前にさりげなく判りやすいヒントを示しているので、ミステリを読みなれた人なら書かれる前に解答に気が付くようになっている。読者が自分で問題を解いたという優越感を感じられるニクイ演出である。ということには終盤になってから気が付いた。うーん。良くも悪くもエンターテインメント小説という印象。キリスト教についての薀蓄は知らないことばかりだったので勉強にはなったけど。
そういえばエジンバラの寺院が出てきたのが個人的にはタイムリー。今度行くWWW2006はエジンバラ開催なのだ。ついでに寄れるとよいなあ。
READMEと日記の書き方
薀蓄あんまりあてにならないかも。「シオン修道会」は1956年創立だとか。<br><br>http://en.wikipedia.org/wiki/Priory_of_Sion
年代違いくらいならどうってことないきもするが、他にも色々間違いがあるの?
つーか1956年か!偉い違いですな。歴代総長リストは偽物?
歴代総長リストを騙った罪で創立者が裁判に掛けられて、「でっちあげました」と本人が認めたそうですよ。上のwikipediaやmixiの「トンデモ系」のところにいろいろ書いてありました。
おやまあ。そうすると、どこまで信用してよいのかわからなくなりますな。いちいちとんでも説かチェックするのも面倒だなあ。
まあ大体フィクションだと思っておけばよい、とSony Pictures Entertainmentは言っていたそうです。
元ネタは"Holy Grail"とかいうミステリー系の本で、さらに小説のほうは明らかに薀蓄の信憑性など気にもかけない徹底した娯楽本という印象をうけた。現実性は男塾レベルだろう。現実との関係を論じるのはミステリー趣味のティーネイジャーくらいじゃないの。<br>書体も映画や舞台のスクリプトを読んでいるようだった、映画化も容易だったに違いない。逆にレトリックの味わいがなかった。
といいつつ自分のウェブログにも何度か関連トピックを書いてるのでいいわけすると、素材にしているカトリックのセクトなんかが現実の存在だったのが逆に意外だったってことです。
さすがにシオンとかオプス・デイの実態があんなのとは思わなかったけどね。絵画とか書物とかについては事実に基づいていると言ってるのである程度本当のことは含まれてるんだよねえきっと。
http://en.wikipedia.org/wiki/The_Last_Supper_%28Leonardo%29<br>に種明かしがありますよ。
Wikipediaのリンクを辿ってると面白いけどきりがない…。よしきもトンデモ系好きだこと。<br>Mary Magdalene の伝説が史実に近かった可能性はどうか、聖書の編纂には後世の政治的な意図が働いたのでは、などの問いかけを娯楽小説でやったというのがThe Da Vinci Codeの興味深いところと思った。