2005-06-05
_ [本] 「国家の罠」読了
国策捜査てのはそういうことか。鈴木ムネオ逮捕に向けて有罪ありきで捜査が進み、外務省や関係者は保身のために事実と異なる証言をする。裁判では事実かどうかが多数決で決まることも多々あるそうで、皆が口裏を合わせれば嘘も真実になりうる。こうなってくると誰の言ってることが事実なのかもうさっぱり。この本を信じれば、少なくとも新聞や雑誌で書かれていたことはほとんど嘘になる。裁判記録も鵜呑みにできない。この本はおおむね誠実に書いてあるように見えるが、どうでも良いことを情感たっぷりに書き、重要なところをさらっと流しているような印象を受ける。書かれていることを確認するすべは私にはないが、佐藤氏が己の信じる国益のため真剣に働いていたことだけは信じても良さそうだ。
READMEと日記の書き方
「北方領土の返還」という側面では彼の失脚が国益を大きく損なったと言われることもありますよね。
佐藤氏はロシアに対してどのような戦略を持っていたのでしょうね。天然ガスの話とか何か書いてありましたか?
北方領土については2島先行返還論などはS.ムネオ、佐藤氏とも唱えていなかったようです。いったいあの報道は何だったのだろう。ロシア戦略についてはこの本はあまり詳しくないのですが、ロシアスクールは外務省内では地政学派なのだそうで、ロシアと手を組んで中国に睨みを利かせるという構想のようです。
なるほど、いや、最近買った本をぱらぱらめくってみると、世界の天然ガス戦略でロシアはかなり重要な位置を占めるようなことが書いてあるようです。だから佐藤氏らの構想は選択肢としてはありだと思います。ただしあの国の政府は伝統的に条約破りの常習犯ですからねえ。手を組むには一抹の不安を感じる面もあります。<br><br>マスコミの報道といえば小泉はマスコミの使い方が相当上手い政治家だといわれています。田中真紀子、野中、そして先日の橋脚の談合事件だって…いやなんでもないです。カメラに映っているときと映っていない時の彼の表情は全く違うのだそうです。こういう老獪な悪党が日本の舵取りをしているのは…今のところ良い方に作用していますね。彼は異様に運も良いし。(これ重要!)